ラウゲン(パン)とは
「ラウゲン」(Laugen)とは、ドイツ語で「アルカリ」を意味する言葉です。
パン作りにおいては、プレッツェルやベーグルのようなパンの表面を処理するために使用される、水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)や、炭酸ナトリウム(重曹)などのアルカリ性溶液「ラウゲン液」や、パン生地の表面に塗布または浸漬させる工程、またはその処理を施したパンそのものを指します。
「ラウゲンプレッツェル」や「ラウゲンロール」は、その独特の風味と食感で、ドイツをはじめとするヨーロッパで広く親しまれていて、日本でもパン屋さんや輸入食材店、オンラインショップなどで見かけることができ、近年では家庭で作る人も増えています。
家庭でラウゲンパンを作る場合は、水酸化ナトリウムの代わりに、重曹を使って比較的安全にラウゲン処理を行うことができます。沸騰させたお湯に重曹を溶かし、パン生地を数秒浸してから焼成します。
ラウゲン液を使用したパンの良いところ(特徴と効果)
ラウゲン液(アルカリ溶液)を使うことで、パンに独特の風味や食感が生まれます。ドイツのプレッツェル(Laugenbrezel)や、ラウゲンブロート(Laugenbrot)などに使われる理由も、以下のような魅力があるからです。
1.独特の風味と香り
ラウゲン処理によって、焼成中にパンの表面でメイラード反応が促進されます。アルカリ性の影響で表面がキャラメル化し、香ばしく、どこか奥深い独特の香ばしい風味が生まれます。これは通常のパンにはない魅力的な特徴(独特の「プレッツェル風味」)です。
焼きたてのラウゲンパンは、食欲をそそる特別な香りを放ちます。
2.美しい焼き色と光沢
ラウゲン液がパンの表面のpHを上げることで、焼成時に表面が深い茶色に焼き上がり、ツヤのある美しい焼き色がつきます。
この焼き色は、見た目にも美味しさを演出し、食欲をそそります。
3.独特の食感
ラウゲン液がパン生地の表面のタンパク質を変性させるため、焼成後に外側はサクッと(カリッと)した食感、一方で、内側は水分が保たれやすく、モチモチ食感になり、プレッツェル特有の「パリッ&もっちり食感」が生まれます。
このコントラストがラウゲンパンならではの魅力です。
4.保存性の向上
アルカリ性であるラウゲンは、パンの腐敗の原因となる微生物の繁殖を抑制する効果がわずかに期待できます。
また、表面の加工によって、水分がほどよく保持されるので、普通のパンよりも乾燥しにくく、通常のパンに比べて若干保存性が高まる可能性があります。
5.多様なバリエーション
ラウゲンプレッツェルをはじめ、ラウゲンブロートヒェン、ラウゲンシュタンゲ、ラウゲンクロワッサンなど、様々な形状や種類のパンに応用できます。それぞれのパンがラウゲン処理によって独特の個性を引き出されます。
6.食材との相性の良さ
独特の風味と食感を持つラウゲンパンは、ソーセージ、チーズ、マスタードなど、ドイツの伝統的な食材との相性が抜群です。ビールのお供としても最適です。
プレッツェルなどのラウゲンパンは、塩との相性が抜群で、表面に岩塩をふると、より美味しく味わえます!

代表的なラウゲンパン
ラウゲンプレッツェル (Laugenbrezel)
最も有名なラウゲンパンで、独特の結び目の形と岩塩が特徴です。ドイツではパン屋のシンボルマークにもなっています。
ドイツの伝統的なプレッツェルは、焼く前にラウゲン液に浸されます。これにより、独特のツヤと香ばしい風味が生まれます。

ラウゲンクロワッサン (Laugencroissant)
クロワッサンの生地をラウゲン処理したもので、独特の風味と食感が楽しめます。
ラウゲンブロートヒェン (Laugenbrötchen)
小さな丸い形のラウゲンパンで、朝食や軽食によく食べられます。
ラウゲンシュタンゲ (Laugenstange)
棒状のラウゲンパンで、サンドイッチなどにも使われます。
ラウゲンパンの特徴まとめ
- 香ばしくてコクのある味わい
- つやつやの美しい焼き色
- 皮はパリッ、中はモチモチの食感
- 塩やチーズと相性抜群
- しっとりしていて長持ち
このように、ラウゲン液を使用することで、通常のパンにはない特別な風味、焼き色、食感を生み出すことができ、食体験を豊かにする「本格的なプレッツェル風パン」が楽しめます!
